
こんにちは ユウジです。
2019年3月8日から3月10日まで私は旅行で台湾に訪れていました。その時に印象に残ったことは、台湾はとてもLGBTQの人々に対してフレンドリーだということです。
みなさんは、LGBTQについてご存知でしょうか?
ここまで読んで、よく分からないアルファベット5文字が並んでいると感じた方も読者のなかでいらっしゃると思います。まず、この五文字それぞれの意味について説明していきますね。
G ゲイです。男性同性愛者のことです。
B バイセクシュアルです。両性愛者のことです。
T トランスジェンダーです。生まれた時の身体とは違う性で生きる人のことです。心だけの人もいれば、性別適合手術によって完全に心と身体を一致させようという人もいます。
これ以外にも様々な括りが出来ていて、LGBTQに加えてIAがつくといったこともあります。次々に増えていきますので私自身も理解が追いついていない現状です。それだけ性のあり方は多様なのだということが分かりますね。それらは今回は割愛し、この記事ではLGBTQという単語を使用していきます。
説明はこの辺りにして、台湾で感じたことについて書いていきます。
台湾の街で私が最も衝撃を受けたのは、同性愛のカップルを多く見かけたということです。
これは私にとって衝撃でした。
日本で同性同士(特に男性同士)が手を繋いだり、肩を寄せ合いながら歩く様子は、殆ど目にすることはありません。世界一の大都市である東京でもそんな光景を目にすることは殆どありません。新宿二丁目という限られた範囲なら多く目にすることが出来ますが、それ以外では極端に少なくなります。 ※ 新宿二丁目は世界最大のゲイタウンとして有名です。バー、カフェ、ハッテン場、サウナなどが密集しています。
しかし、台湾では違います。台湾にも新宿二丁目に当たるエリアは存在しますが、そこに限った光景では決してありません。台北市内を色々と見て周りましたが、同性愛のカップルが一つのエリアに固まっているという印象は全く抱きませんでした。東京とは対照的です。
ジーッと凝視して数えていたわけではありませんが、私の見たなかでは3日間で大体50人以上は間違いなく見ています。80人くらいかな? もしかしたら100人くらい見ているかもしれません。
街ゆく人は、誰もそのような人に対して異質なものを見るような反応はしていませんでした。台湾では、そういう人が社会にいるということが当たり前になっています。台湾でストレート(異性愛者)である人がそういう人々に対して心情を理解しているかというと必ずしもそうではないと思います。そもそも属性が違うので、理解しようと務めても、それには限界があると思います。※ 限界があるからといって一切理解しようとしないのは良くありません。
理解はできないけれど、そういう人々に対して異なる態度をとるというということのないように多くの人々は意識しているように思います。
人権意識が進んでいくことで、隠れていた人々がオープンにしやすくなり、マイノリティにも陽が当たるようになっていきます。読者のなかには誤解されている方もいらっしゃるかもしれませんが、台湾はそういう人々が生まれやすい国であると捉えるのは間違いです。
そういう人が抑圧されずに社会生活を送りやすい国と捉えることが正しいと言えるでしょう。(日本でも電通の最新調査(2018)で、回答者の8.9%がLGBTQに該当することが判明しています。同性愛者に限定したとしてもクラスに1人、2人いても珍しくないくらいの割合は存在します。何百人もの従業員のいる会社になると何十人と存在することは間違いありません。存在が見えづらいだけで、台湾が特別多いという訳では決してありません。)
このように実際に行ってみて身体全体で感じてみると、新宿二丁目など狭い範囲だけに限定的に見える日本とは真逆であるということがハッキリとしました。
手を繋ぐことも肩を寄せ合って歩くことも異性愛者は普通にやっていることです。これは何ら特別なことではありませんし、罰せられるようなことではありません。当たり前ですよね。
それを同性愛者がやると可笑しいと捉えるのは問題です。
良いじゃないですか! 「好き」に性なんて関係ないでしょ!
私は硬い日本社会が柔軟になることを願っています。この記事をご覧の皆さんには偏見や差別意識を持たないで頂きたいと思います。もしお持ちの方は捨ててください。
ゲイタウンがある西門町
西門町(シーメンディン)は、「台湾の渋谷」や「台湾の原宿」と呼ばれる繁華街です。台湾におけるファッション、映画、サブカルチャーなどの新しい文化の発信拠点であります。私は、原宿というよりも渋谷に近い印象を受けました。
渋谷センター街みたいな感じです。若い人々で賑わいますが、渋谷ほどは混まないので非常に歩きやすいです。個人的には渋谷より西門町の方が好きです。
渋谷センター街は道にゴミが目立ちますし、異臭もすることが多いのであまり好きではありません。ハロウィーンやサッカーのW杯などでは、毎度荒らされてひどい状況になりますし、街に集まる人々のモラル低下を顕著に感じます。渋谷よりも新宿に行く方が、私にとっては楽しいです。
西門町は日本人観光客に人気ですので、日本語も結構耳にします。店によっては日本語が通じることもあります。私も西門町をお勧めします。台湾旅行はここを抜きには出来ないでしょう。
西門町のランドマーク的存在の西門紅楼(シーメンホンロウ)という建物です。日本による台湾統治時代(1908年)に日本人の設計により建設された建物だそうです。辰野式建築と呼ばれる赤レンガ造の建築で東京駅などと共通の要素を持っているそうです。これまで何度か改修工事があったようで、完全に当初からの姿ではありませんが、当時の雰囲気は維持し続けています。
西門紅楼の正面から見て左側(南側)は、ゲイタウンになります。
台湾の新宿二丁目のような感じです。台湾で代表的なゲイタウンです。新宿二丁目に比べると、非常にオープンで明るい場所に立地しています。世界最大のゲイタウン新宿二丁目に比べると非常に小さいですが(1/20くらい?)、とても開放的な雰囲気です。
ランドマークのすぐ脇という立地には衝撃です。
新宿によく行かれる方などは、この凄さが文章だけでもお分り頂けると思いますが、伊勢丹、丸井、ビックロの辺りに二丁目が存在するような感じです。もの凄く開放的でしょ?
※ 新宿二丁目が劣っているという風に言いたい訳ではありません。あの雰囲気も良いと思います。開放的なスタイルがすべて良いという風には私は思っていません。
そういう場所にあるというだけではなく、オープンテラススタイルになっている店が目立ちます。※ もちろんオープンテラスではない店も多くあります。
LGBTQ+ LOVEという字があるこの店はゲイタウン入り口にあるアイテムなどを売っている店です。夕方から営業しています。虹色のアイテムが多く並んでいました。
新宿二丁目のような入る手前のある種フィルター的なもの(太い道路、人通りの変化、街並みの変化)がなく(二丁目に行ったことがある方は分かると思います。)、人々が常に行き交う場のなかに入り口があるのです。
入っていくとこんな写真が目に入ります。ゲイタウンであることがよく分かると思います。
オープンテラスのゲイバーです。昼間はこのように静かですが夕方から賑やかになります。
二階から見渡すとこんな感じです。二階ももちろんゲイタウンです。すぐ左に見えるのが西門のランドマークの西門紅楼です。西門紅楼は雑貨屋などが入っている商業施設です。ゲイのみならず様々な人が行き来する商業施設です。
夜になるとこうなります。賑やかですね。この日は雨でしたがテントを張っているのでオープンテラスは通常営業しています。台風や雷雨などひどい状況でなければ皆さん気にしません。
LGBTQを表すレインボーフラッグがライトアップされています。良いですね。
近くで見るとこんな感じ 結構大きな旗です。
オープンテラスで少し呑んでみました。台湾ビールです。スッキリしたのどごしと味わいでした。日本のビールとの違いは何かと聞かれると上手く表現できませんが、多くの人は気に入る味だと思います。
バーだけでなく、普通にディナーを楽しめるオープンテラスもあります。日本食も食べられます。
暗いのでフラッシュ撮影しています。台湾ビールと日本食の組み合わせは最高でした。ご飯の炊き具合、カツの揚げ具合などいつも食べているクオリティでした。台湾ビール呑んでいるから悪くないでしょ(^ω^)
オープンテラスには家族連れや異性愛のカップルなどの姿も目にしました。
この感覚が私は素晴らしいと思います。すぐ横にゲイがいるとかそんなことは関係ないのです。
「LGBTQも同じヒトであり、仲間なんだ」という空気が西門町にはあります。「本当に多様で楽しい空間だな」と感動しました。
レズビアンフレンドリーなカフェ
地下鉄の台電大樓駅近くには、レズビアンフレンドリーなショップがあります。LGBTQフレンドリーですが、メインはレズビアンのようです。こちらのサイトが店について詳しく説明されています。(http://www.yag.lgbt-jp.net/taiwan_lesbian/id_03.html)
2005年にオープンしたこのレズビアン関連ショップはアジアで最初の店のようです。ゲイ関連ショップは数が多いですが、レズビアン関連は現状ではあまり目立たない存在であります。
私自身もLGBTQのなかでレズビアンの方を見たのは、今回の台湾の街で見たのが初めてです。私の知る限り周りにはレズビアンの方がいません。テレビなどではゲイの人はよく目にしますが、レズビアンの人は殆ど目にしません。残念ながらレズビアンの有名人は最近カミングアウトされた勝間和代さんの一人しか思い浮かびません。
だからといって、レズビアンが劣っているという訳ではありません。
男女間の不平等、格差という問題もそこには存在しているのだと思います。男女平等社会はまだ実現できていないと言えるでしょう。
トランスジェンダーの人に配慮したトイレ
西門町の西門紅楼には、日本ではあまり見られない形式のトイレがあります。
All Gender Restroom オールジェンダートイレです。なかには小便器含め全てのタイプの便器が存在します。それぞれが個室になっていて、なかで選択ができるのです。
私はトランスジェンダーではないので、その方々の気持ちを全て理解することは不可能ですが、これはなかなかありがたいことなのではないでしょうか? 男、女で分けられているとストレスが掛かってしまうというのは、私自身は気持ちを共感することはできませんが、推測できます。
こういう配慮は良いと思います。
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以上のように、台湾は非常にLGBTQフレンドリーな国であることが分かります。
台湾では今年5月末に、同性婚が制度化される見込みです。実現すればアジア初の同性婚可能国になります。2019年5月17日、同性婚合法化の法案が可決しました。5月24日から台湾では同性婚が可能になります。
台湾で政府提案の同性婚法案が成立し、5/24から正式に同性婚が可能となるそうです。アジア初、おめでとうございます!日本も続きたいですね。https://t.co/8QlG3dxiDG
— 松岡宗嗣 (@ssimtok) 2019年5月17日
日本では「LGBTは生産性がない」や「同性愛は趣味」といった不理解、不寛容、偏見的な言葉が昨年、為政者から発せられました。こういう発言が出ることは、日本がまだまだ多様性尊重に乏しい国であることが分かります。
台湾は日本と比較すると性的マイノリティに関連する人権で先を行っています。日本人はこういうことをしっかりと見つめ直すべきではないでしょうか。民主主義国家において、政治家を選ぶのは私たち国民です。国民一人ひとりの意識が低いから、人権意識の欠如した政治家を産んでしまうのです。読者の皆様には、そのような政治家を安易に選ぶことのないようにして頂きたいと願っています。
日本の隣国の台湾、飛行機ですぐに渡航できます。
関空や成田から台湾の桃園空港までの所要時間は、3,4時間くらいです。福岡空港などからは更に所要時間が短くなり、東京・大阪へ行くよりも時間的には近いかもしれません。
時差は日本標準時のマイナス一時間なので、時差ボケの心配0です。人々は包容力があって、親日の方も多く、治安も良好です。日本にお住いの多くの読者の皆さんにオススメの国です。一度行ってみてください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。このブログをこれからも読みたいと思われた方は、ブックマークやお気に入り、RSSなどに登録をお願いします。