
こんにちは、ユウジです。
先日、京阪特急の有料指定席(プレミアムカー)に初めて乗車しました。
最近は、京王線の京王ライナーや東急大井町線のQシート、JR西日本の新快速のAシートなど、大都市圏を走る鉄道路線が座席指定の列車を運行したり、座席指定車両を連結することが増えてきていることを、皆さんはご存知ですか?
混雑する朝晩の大都市圏の通勤電車では、椅子取りゲームが日々繰り広げられていて、「課金してでも、座席にゆったりと座りたい〜!!」という声が高まっています。
本記事をお読み下さっている方のなかにも、そういう願いがある方はいらっしゃると思います。
そんな利用客の声に応える座席指定が、通勤電車で広まりつつあります。
本記事では、京阪の座席指定(プレミアムカー)を利用してみた感想と、その設備について、写真を交えながら紹介していきます。
プレミアムカーに乗ってみた感想
冒頭に書いた通り、いま大都市圏を中心に広がりつつある座席指定の列車。また、座席指定車両。
今回、たまたま枚方市に用事があったので、淀屋橋から枚方市まで京阪のプレミアムカーに乗ってみました。
この区間の運賃は、340円です。きっぷや交通系ICカード(SuicaやICOCA)で340円を支払うと、普通(各駅停車)から特急まで、全ての列車に乗車することが出来ます。
「特急」も含めて全ての列車に乗車できるということが、京阪電鉄の特徴です。
JR各社では、種別が「特急」の場合は、運賃のほかに特急券を支払わなければ、乗る権利を得られません。私鉄には、「特急」をJR各社と同じ扱いにしている会社(近鉄、小田急、京成、名鉄など)と追加料金が不要の会社(東急、阪急、京王、京阪など)があります。 ※ 例は多くなるので、それぞれ四つに絞りました。
要するに、京阪では、”追加料金不要の特急列車の編成に一両だけ、有料の座席指定車両を設定している”というわけです。8両編成のうち6号車の1両だけです。
6号車以外なら、同じ列車で追加料金を払わずに乗ることができます。
それでは、指定席(プレミアムカー券)を買うところから、見ていきましょう。
プレミアムカー券の購入

淀屋橋駅プレミアムカー券うりば
プレミアムカーに乗車するためには、運賃(きっぷ or Suica,ICOCAなどの交通系IC)とプレミアムカー券が必要です。
プレミアムカー券は、プレミアムカー券うりばで購入します。列車発車時刻の3分前まで購入できます。
まず、「◯時△分発のプレミアムカー券下さい。」と申し出ます。そして、座席表で空いている座席のなかから、座りたい席を選択して購入します。
支払方法は、現金のみです。
キャッシュレス化が激しくなってきているので、「クレジットカード対応にして欲しいなぁ!」と個人的に思います。
クレジットカードを利用し、キャッシュレスで購入したい場合は、予約専用サイト(プレミアムカークラブ)で行います。予約専用サイトは、会員登録(無料)が必要です。
「頻繁に乗るのでなければ、そのために会員になるのもなぁ〜」と私は思いました。
ちなみに、予約専用サイトでは、乗車の4日前の午前10時から列車発車時刻の1分前まで購入できます。VISA,MasterCardなどのクレジットカードのみ支払可能です。
こちらがプレミアムカー券です。レシートのような用紙に印刷されて渡されます。
WEBで買った場合は、ペーパーレスです。スマートフォンで購入情報照会画面を専属アテンダントに提示することで、乗車可能です。
距離に応じて料金が異なり、400円と500円のいずれかになります。淀屋橋〜枚方市は400円の追加料金です。
列車の外観
こちらが、プレミアムカーです。赤い車体にゴールドが光っていますね。
両隣の指定席料金の掛からない車両には、ゴールドラインの下に黄色の塗装があります。しかし、プレミアムカーには黄色の塗装がなく、赤とゴールドの二色になっています。
二色の塗装は、引き締まっていて良いですね。
色数を減らすと、魅力がグッと引き立ちます。
これは、私たちが着る服にも言えることかもしれません。
こちらが出入り口です。この車両にはドアが一箇所しかありません。京都・出町柳側に付いています。
それでは、車内に入ります。
車内の様子
ドアから入ってすぐのデッキ部です。
ここには、プレミアムカーの専属アテンダントの方がいらっしゃいます。業務の妨げにならないように、また、顔が写らないように配慮して撮影しました。京阪特急おなじみの鳩マークがあります。
こちらは、二人掛けシートです。
シート下には、カーペットが敷かれています。
ヘッドレスト部の左右の張り出しが大きく、隣の人が張り出しに寄りかかって眠っても、しっかりとガードしてくれるので安心です。また、隣に気兼ねなくダラーッと出来ます。
こちらは、一人掛けシートです。
一人掛けのシートは珍しいですね。二人掛けの場合は、途中で隣に誰か座る可能性がありますが、一人掛けなら物理的にその可能性が0です。
一人で乗るなら、一人掛けシートを選択するべきです。
前席の背後には、新幹線や特急列車、高速バスのように、テーブルが付いています。

テーブルには、各種案内が記載されています。

MacBook Pro 13インチを置くとこんな感じ
前席背後のテーブルは、ノートパソコンを置くのに十分なサイズです。
私が置いたのは、MacBook Pro 13インチですが、15インチモデルでも置けると思います。(実際に15インチモデルを置いていないので、保証は出来ません。)

テーブルの下の座席ポケットと飲み物置き
テーブルを開くと、右奥に飲み物が置ける窪みがあります。しかし、私のようにパソコンを置いた場合には、塞がってしまって意味が無くなります。
そういう時でも大丈夫!!
テーブルの下(テーブル格納時の状態)には、もはや標準装備的な存在の座席ポケットだけでなく、その右側に飲み物を置けるマウントが備わっています。手前に引くと、ペットボトルや缶が置ける状態になります。
座席ポケットには、”オリジナルグッズのご案内”が入っています。プレミアムカー限定のグッズがいくつか掲載されています。プレミアムカーの専属アテンダントが、車内で販売しています。欲しいものがあれば、専属アテンダントが車内を循環されている際に声を掛けましょう。
座席に、電源コンセントが装備されているのもプレミアムカーの特徴です。

片側の肘掛部分に電源コンセントが備わっています。
全座席に電源コンセントが備わっています。
リクライニングレバーのない側の肘掛に備わっています。二人掛けの座席の場合は、内側の肘掛にあります。
現在の東海道・山陽新幹線のN700Aの普通車では、最前列と最後列、窓側のいずれかの座席に座らなければ、電源コンセントを使用することが出来ません。グリーン車のみ(N700A)全ての座席に電源コンセントが備わっています。
電源コンセントに関しては、東海道・山陽新幹線のグリーン車と同等であると言えます。
足元にはカーペットが敷いてあり、暖色系のランプが常時照らされています。
暖色系のランプは私たちの心を和ませてくれます。足元が暖かい感じがするというのは、特に冬場は嬉しいですね。
座席は程よい柔らかさで、快適に移動できます。
確実に座れて、座席にはコンセントとテーブルが設置されているので、
- 確実に座りたい時
- ちょっと贅沢をしたい時
- 移動中にパソコン作業をしたい時
こういう時に、プラス400円または500円出して、プレミアムカーに乗車する価値があるでしょう。
【まとめ】 とても快適!でも、トイレが欲しい!
今回始めてプレミアムカーに乗ってみて、とても快適だと感じました。
今回は淀屋橋から枚方市まで利用しました。淀屋橋15:40発で、枚方市には定刻通り16:01に到着しました。たった21分の乗車でしたので、あっという間に降りることになりました。
「もうちょっと乗りたかったなぁ」
21分間の間に、景色が次々と変わっていき、パソコン作業をしながら時折チラ見で見る景色には、見応えがありました。(これはプレミアムカーに乗らなくても得られますが...)
乗り心地が良く、振動によるテーブルのガタつきが少なく、パソコン作業をとても快適に行うことが出来ました。流れる景色には爽快感があり、程よい速さだと感じました。
ただ、一つだけ欠点があります。
それは、トイレがないことです。
あぁ...
これだけクオリティの高い設備なら、三列くらい潰してでもトイレを付けて欲しいものです。淀屋橋〜出町柳の所要時間は54分なので、乗る前に用を足していなければ、ちょっと厳しいかもしれません。
「30分以上走る列車には、トイレを付けて欲しい」と個人的に思います。
流石にトイレをプレミアムカーの特権にするのは、他の7両の乗客が可哀想すぎるので、2,3カ所は付けて欲しいものです。
京阪のプレミアムカーはトイレがあれば、完璧です!