
こんにちは、ユウジです。
2021年5月4日、前代未聞の”コンビニの5m前で同じコンビニが営業”という状況が始まりました。
多くの方は各社報道で既にご存知かと思いますが、時短営業を行った元オーナーが契約を解除され訴訟になっている問題で、本部側が大きく動きました。
なんと、契約解除した元オーナーのフランチャイズ(以下FC)店舗の駐車場で、本部が仮店舗としてプレハブ店舗を建設し、5月4日に直営店として営業を開始したのです。
今回は現地に実際に行ってきましたので、どういう状況なのか報道機関とは違う一消費者として感じたことをお伝えします。
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他にもいろいろ書いています。
目次
セブンの前にセブンって...。何でそうなった?
事の発端は2年前。
FCのセブン-イレブン東大阪南上小阪店の元オーナー・松本実敏さんが、人手不足を理由に24時間営業を本部の許可なくやめました。今やコロナ禍で連想する背景が変わってきましたが、時短営業をオーナー独断で実行しました。
(※新型コロナウイルス感染拡大防止の措置として実施されている緊急事態宣言や蔓延等防止措置において、コンビニは時短営業の要請対象外です。)
セブン本部側は”24時間営業は提供する基本サービスの一つ”であり、それを勝手に変更することはセブン全体のブランドイメージ・利便性を毀損する行為であるとし、時短営業は認めませんでした。
当時は、さまざまな実情を加味せず時短営業を頑なに認めないセブン本部に対して否定的な世論が目立っていました。
そして、2019年12月末日、セブン本部は時短営業に加え、顧客からのクレームの多さを理由に契約を解除しました。(時短営業云々以前に、客との間で暴言・暴力などのクレームが多数寄せられていたそうです。実際にインターネット上のクチコミでも店舗側の対応を非難する声が散見されました。)
しかし、2020年1月2日からはセブンからの仕入れがストップしているなかで独自に営業を開始しました。
セブン本部等とネットワーク通信するPOSレジ、セブン銀行ATM、マルチコピー機などのセブン独自システムを使用するものは稼働しないため、他の店舗で当たり前のサービスがない状況での営業でした。
通信機能を持たない簡易レジで会計業務を行っていることも報じられていました。
しばらくして、商品在庫が底をつき仕入れもできないため閉店(オーナー的には休業)しました。
2020年8月、元オーナーは契約解除は不当としセブン本部を提訴しました。
対するセブン本部も店舗の明け渡しを求めて提訴しました。
裁判つづく2021年4月、ついにセブン本部側が動きました。
閉店したもののオーナーが明け渡しに応じないセブン-イレブン東大阪南上小坂店の駐車場に、本部が仮店舗の建設を決めました。そして5月4日午前7時(セブンらしく朝7時からスタート)、プレハブの仮店舗が直営店として営業を開始しました。もちろん24時間営業で
実際の様子

照明灯る手前が仮設店舗。囲いの向こう側(左奥)が旧店舗
訪れたのが20時台なので、少し見づらいことをご了承下さい。
囲いの向こう側(左奥)に旧店舗があり、その駐車場スペースに仮設店舗が建設されました。
プレハブということもあり簡素な造りが写真からも分かるかと思います。

とても簡素でコンパクトな外観です。
自動ドアではありません。引き戸式の手動ドアです。
スロープがアスファルトで造られていて、バリアフリーにもプレハブでできる最大限の配慮がなされています。
ゴミ箱も設置されています。防犯カメラの台数は通常の店舗より心なしか多い気がします。

仮設店舗の裏側
仮設店舗の裏側です。
右側の囲いの向こう側には旧店舗があります。俗な表現をするなら本部直営店が明け渡しされないFC店舗に尻を向けた格好ですね。

旧店舗の様子
店舗裏側方向へ公道を進むと、このような光景が見られます。
旧店舗が仮設直営店から囲われています。

旧店舗壁面に見られるオーナーの抗議
「セブン本部は不当な実力行使を止めてください!」
オーナーの抗議文が旧店舗壁面に貼られています。
仮設店舗からのお願いが入口前に掲示されています。
現在お読みいただいているあなたがどのように考えられているかは分かりませんが、敷地内での抗議活動や店員さんへの訴訟についての質問等は絶対におやめ下さい。店員さんに言う事ではありません。
私も買い物をしましたが、店員さんに対して訴訟に関することは一切口にしていません。
皆さんも普通に買い物をして下さいね!
行ってみた感想
プレハブで小規模なためトイレはありませんでしたが、コーヒーマシンもコピー機もセブン銀行ATMも揃っていました。
レジも決済のみセルフという最新型が導入されていました。
陳列棚は、店舗が狭いためウォークイン式の棚は置けず、全て前から陳列作業を行う方式でした。
プレハブ仮設店舗であっても、飲料・弁当・パン・菓子・コーヒー・文房具...etc
必要な商品はしっかり揃っていました。
また、どれもラベル面・表面は真っ直ぐ綺麗に陳列されていました。
「いらっしゃいませ」から「ありがとうございました」までの接客の一つ一つにも質の高さを感じました。明るくかつ丁寧!
能力差が激しいFC店のアルバイト店員とは全然違います。
月に20万円以上の収入がある正社員の方々ですから、アルバイトと一緒では困りますけどね...。
「セブン-イレブンとは、こういうものです。」と模範を示す直営店の意気込みがひしひしと伝わってきました。

レシートには、(仮設店舗)東大阪店と印字。
私の個人的な感想としては、接客品質が高くさすが直営店だと感じました。
松本元オーナーが営業していたFC店「セブン-イレブン東大阪南上小阪店」では、時短以外にそもそもの接客対応に多くの批判があったとされていますが、それに嘘がないとすれば、地域住民にとって仮設店舗の直営店の方が良い店と感じられると思います。
私たち多くの消費者にとって、”どのように接客されるか”が最も響くものです。
私はこの直営店が地域住民の心情にプラスに働き、多くがセブン本部の姿勢を支持するようになると予想します。
嫌がらせっぽい・強行的・単なる弱いものいじめといった印象も私たちには少々感じられますが、「店舗の営業が再開されないことに不便を感じている」といった声が多くあったこともこうした形での再開に至った理由とセブン本部は報道各社に対して答えているようです。
仮店舗については判決確定後に取り壊し、建設費用3,000万円を松本元オーナーに請求するとしているようです。
まあ、私はセブン本部側が勝訴すると思いますけどね...。
〜参考〜
読売テレビニュース(5/4) https://www.ytv.co.jp/press/kansai/96039.html
BIGLOBEニュース(2020.1.2) https://news.biglobe.ne.jp/trend/0102/bdc_200102_6055352515.html
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