
こんにちは、ユウジです。
先日、大阪ミナミの活気感じる難波と関西空港を結ぶ南海電鉄の空港特急”ラピート”に乗車しました。
関西空港は、大阪に限らず、京都・神戸・奈良・和歌山など関西の広範囲にわたる空の玄関口です。関西には他にも、伊丹空港(大阪国際空港)と神戸空港、南紀白浜空港があります。しかし、現状では、発着便数が多くて便利な関西空港を多くの人々が利用しています。
本記事では、関空アクセス特急のラピートに乗ってみた感想と列車の設備について、画像を交えながら紹介していきます。ご旅行や出張などの際に参考になると幸いです。
特急ラピートに乗ってみた感想
結論から言うと、遅く感じました。
しかし、「OK! じゃあ、ラピート選ぶのはやめよう!!」とはならないで下さい。
まだその判断は早いです!
ここでページバックしないで下さい。
所要時間は37分なので、時間的には遅くありません。
体感的に遅いと感じました。これについては後で説明しますね。
それでは、特急券を買うところから見ていきましょう。
特急券の購入
こちらが南海なんば駅です。(夜の写真しかストックがありませんでした。)
難波は「なにわ」とも読める為、看板にはひらがなで表記されています。正式名は漢字の「難波」です。
南海難波駅は、大阪ミナミを代表する南海のターミナル駅です。
威厳ある駅ビル(南海ビル)は、1932年に建てられたそうです。今年で築87年です!!
駅ビルのなかには、南海なんば駅とデパートの高島屋が入っています。建物は87年が経っていますが、もちろん修繕やリニューアルなどが施されている為、ちゃんと現代の内装になっていますよ。

駅ビル内は、この通りピカピカ!
立派な駅だと思います。
外観は伝統を継承し、中は現代風にアレンジされています。
ここから3階まで上がります。
3階に着くとすぐに、特急券・指定券うりばが目に入ります。
ここで特急券を買います。この窓口では、クレジットカードでの支払いが可能です。
特急券のみを買うよりも、乗車券とセットになった「関空トク割 ラピートきっぷ
」を買う方がお得です。
こちらが購入した切符です。今回購入したきっぷは「関空トク割 ラピートきっぷ」です。
レギュラーシートと乗車券を合わせて、1,290円です。
プラス210円出すと、ワンランク上のスーパーシートにすることができます。
37分の乗車なので、私はレギュラーシートで十分だと思います。
南海ラピートの独特の外観
先ほど買ったきっぷ一枚を自動改札機に入れて、改札を入ります。
改札を入ってすぐの風景です。
ズラーッとホームが横に並んだ光景は、圧巻です。
私鉄ターミナルでは、阪急の大阪梅田駅に次いで、日本で二番目の規模を誇ります。
ラピートは右端のホームに停車します。今回乗るのは、10:35発のラピートβです。
こちらが、今回乗車するラピートです。独特の前面形状から、鉄仮面と呼ばれています。
横から見るとこんな感じ。
窓の形は、上下に広がった楕円形です。
楕円形の窓は鉄道車両としては独特ですね。関空アクセス特急ということで、航空機の窓をイメージしてデザインされたのだと思います。
今回乗った車両は、キン肉マンの期間限定ラッピングがされていましたが、普段は青一色です。
車内の様子
乗降用のドアは幅広く設計されています。
航空機で遠くへ長旅する人や、航空機で遠くから長旅しに来た人の多くは、荷物が多く・大きい傾向にあります。大きなキャリーバッグを引く旅行者などを考慮した、乗り降りがしやすく設計です。
近年は中国からの観光客が、日本でいわゆる「爆買い」をする光景が見られ、その人々は巨大なキャリーバッグを引いて歩いています。なかには巨大なキャリーバッグを二つ以上引いているツワモノもいます。
1994年9月5日の関西空港開港に伴って登場したこの車両は、今でも旅行客などに使いやすい設計です。むしろ、インバウンド客が増加している今、その力をフルに発揮しているように感じます。
ラピートの車内デッキ部です。
座席への出入り口のドアは、磨りガラスになっています。
座席への出入り口を入るとすぐに、キャリーバッグを置けるスペースが左右に設けられています。
この日は、二個くらいしか置かれていませんでしたが、多い日にはここが満杯になることもありそうです。
レギュラーシートの車内は、こんな感じです。
天井が高く、開放的な空間です。
座席上の荷物棚は、航空機に使用されているハットラックと呼ばれる方式が採用されています。
こちらがレギュラーシートの座席です。
ヒョウ柄でとても派手です。
大阪ミナミの難波発着ということもあってか、大阪ミナミ独特のコテコテの大阪文化が表現されています。大阪のコテコテ文化と航空機っぽさを融合し、鉄道に取り入れた南海ラピートのデザインは面白いと思います。
木目調の肘掛や木目調の下の方の壁面は、私たちに温もりを感じさせます。
前席背後のシートポケットには、訪日外国人旅行客向けの難波エリアのガイドマップが入っています。私が乗った時には、日本人向けの物は入っていませんでした。
楕円形の窓は、車内から見るとこんな感じです。
走行中の感想
難波から関西空港までの所要時間は37分でしたが、私には体感的に遅く感じました。
ラピートαより停車駅が二駅多い、ラピートβでしたので所要時間は少し伸びています。
しかし、ラピートα最短の所要時間で34分(南海電鉄公式サイトに記載 http://www.nankai.co.jp/traffic/kix.html )のようなので、3分しか変わりません。3分短くなったからといって、体感が変わることはないと思います。
最高速度は、南海電鉄公式には120km/hと記載されています。( http://www.nankai.co.jp/traffic/express/rapit.html )
しかし、この120km/hを出せる区間は、空港線(泉佐野から関西空港までの全長8.8km)の区間に限られているようです。難波から泉佐野までの南海本線区間(34.0km)では、最高速度は110km/hに定められているようです。
体感的に遅いという理由で、最も大きいのはこれです。
関空連絡橋に入り、「もうすぐ、関空だ! 飛行機が見える〜!」と思った時に、ようやくラピートは本気を出して走ります。「今までのは何だったんだ!?」と感じるくらいに爽快に走行します。ジョイント(レールの繋ぎ目)の音間隔が縮み、テンポが上がっていくのがよく分かります。

関空連絡橋を快走するラピートからの車窓
「最初からこういう感じで奏でてよ!」と私はその時に思いました。
電車に乗っていて速度を感じることの要素に、ジョイント音の間隔は結構大きなものです。そのテンポが早まると、気分が高揚してきます。
ハイテンポに奏でられないと特急に乗った気になりません。
夏休みの宿題に例えるなら、
夏休み中ずーっとダラダラと過ごし、最終日になって焦ってやりきるタイプの特急です。笑
まあ、これは路線のカーブや勾配などの地理・構造的都合(線形)上、仕方のないことなのですが...
また、線形や過密なダイヤの影響で、難波から泉佐野までの南海本線では最高速度の110km/hで走行する時間が短く、90km/hや100km/h程度までしか加速しないということも少なくないそうです。(たくみっくさんの『そうなんだ。鉄道、就職、インターネット関係』というブログの”南海本線の最高速度は110km/h! 出せる区間は具体的にどこ?”という記事を参照)
【まとめ】遅く感じるが、難波〜関空では最速達
速度の爽快感という意味では、遅く感じますが、時間では他の交通手段に比べると速いようです。関空連絡バスや車の場合、プラス10分程度かかるようです。
連絡バスの場合は、南海難波駅から少し離れたOCATまでは徒歩10分程度離れているので、場所や場合によってはバスに乗る方が良い場合もあります。
しかし、連絡バスは一時間一本しかないので、選択利便性で南海ラピートが大きく上回ります。
(バスに関する情報は関西空港交通株式会社公式サイトより参照 http://www.kate.co.jp/timetable/detail/OC )