
こんにちは ユウジです。
皆さんは、スピーカーをお持ちですか?
パソコン、スマートフォン、タブレット、テレビ ...etc 液晶、有機EL があり、映像を再生する機会が非常に多いこれらの電子機器には、当然のようにスピーカーが本体に内蔵されていますね。
多くの電子機器は本体内蔵のスピーカーで聞けるので、スピーカーを持っているという方は少ないかもしれません。また、ヘッドホンジャックにヘッドホンやイヤホンを接続して聞くということは多くあっても、そこにわざわざスピーカーを接続する方は少ないかもしれません。
スピーカーは安いものは100円くらいから入手でき(※ 100円の製品の多くは音量調整を接続先の機器に依存)、高いものは数百万、数千万くらいかかり、車や家が買えるくらい高額です。 これ程までに価格帯に膨らみのある製品はあまりありませんよね。
100円の製品があるくらい、スピーカーの構造は単純です。単純と行っても電子工学などの知識を持たない私にとってはよく分からないものですが...
電子機器から音を出したいという欲望は、100円で叶えられるレベルなのです。
自分自身でハンドルを握り、4人でどこかに移動したいという欲望を叶えるには、84万円(新車)が必要です。以下のサイトによると、いま最も安い軽自動車は84万円(新車)のようです。MOBY 価格の安い現行軽自動車ランキング!ボディタイプ別の最安モデルも
車と比較する意味は全くなく、ただ適当に頭に浮かんだものを例に挙げただけです。
何かを叶える欲求として、「音」は非常に安くで叶えられるということが、お分かりいただけると思います。
100円と数百万円の違いは、ブランドとか素材とか回路構造とかそういうものの違いだと思います。
視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚など
ヒトが感じることを目的として作(造)られたモノは、多くの場合はピンキリです。要するにとても安いものからとても高いものまであるということです。
スピーカーはまさにヒトが感じることを目的に製造・販売されています。だから100円から数千万という感じで価格の幅が広いのです。
さて、今回はダイソーの300円スピーカーを大改造し、ケースがダンボールの所謂”純セレブスピーカー”を作成しました。
”純セレブスピーカー”の考案者(発見者)のお二人のお話
片岡 祐介
「純セレブスピーカー」とは、大雑把に言えば、ダンボール箱にスピーカーユニットを差し込んだだけの簡素なスピーカーのことです。箱内にクシャクシャにした紙類を入れて、空洞の形を複雑化し、余分な箱鳴りを抑えているのも特徴です。
使用するスピーカーユニットや箱の種類よって、音にさまざまな個性が出ますが、けっこうテキトーに作っても、驚くほど音楽的な音が出るのが特徴です。運が良ければ(あるい製作者の感覚が良ければ)数百万もする高級スピーカーの音を軽く超えてしまったりします。なかなか信じてもらえないんですが、実際に作られたり、現物を聴いてみたことのある多くの方々に、驚きをもって納得していただいています。
わたし片岡祐介は、十歳頃から、既成の楽器だけではなく、日用品や手作り楽器を日常習慣として演奏してきました。また、子どもたちや障害児者と共演する即興音楽の活動を二十年以上続けています。音楽が「文化」として定着する前の根源的なものを探り続けてきたともいえます。「ロック系が好き」とか「この歌、知ってる歌だ」という記号化された音楽のありようではなく、乳児もおもわず踊り出すような音は、どんな「出方」をする音かを、僕自身(まだ途上ではありますが)かなり身体化していると思っています。
そんな片岡の経験と、安冨歩さんの膨大な研究(おもに複雑系科学や東洋思想)が出会った結実のひとつが「純セレブスピーカー」といえるかもしれません。「音波を発生する機器」ではなく、音楽そのもののような、生き物としてのスピーカーを実現させました。そしてまだまだ探求中です。
「重さ」よりも「軽さ」、「安定」よりも「不安定」、「固定」よりも「動き」…
問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「庭先のダンボール箱。」問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「あなた自身の耳。」問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「あなた自身の耳と言っておるではないか。」問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「ただ、あなたの耳の法として、備わらざる無きを識取せよ」問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「あなたがその耳を投げ捨てるところ。」問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「しーっ!大きな声で答えられないから近くに来て、耳を貸したまえ。」
その人が近づくと、耳元でムフフと笑った。問「純セレブスピーカーとは何か?」
教祖曰く「喝!」
片岡祐介さんは音楽家で、安冨歩さんは東京大学東洋文化研究所教授です。
安冨さんは、少し前に行われた(2019年7月21日投開票)参議院選挙にれいわ新選組の比例代表から立候補されたことが、多くの方にとって記憶に新しいのではないかと思います。テレビ・新聞等ではあまり取り上げられることがなかったので、ご存知ない方も多いかもしれません。馬を連れた選挙活動・演説という非常に独特なスタイルが話題になりました。
こちらがその演説の様子です。マイクを持って話されているのが安冨歩さんです。
右側に馬がいます。 画面右側でキーボードを演奏している方(馬の足の前で座っている方)が、片岡祐介さんです。 この演説に関しては、こちらの記事(選挙演説に馬!? やすとみ歩さんの演説を見てきた)をご覧ください。
純セレブスピーカーについてはこちらの動画をご覧ください。
下手に私が文章を書いて説明するより、考案者(発見者)のお二人から直接受け取る方が良いので、動画を載せておきます。 私は実際に純セレブスピーカーを作った感想のみを書きます。
純セレブスピーカー製作記
300円スピーカーの解体やハンダ付け作業などの面倒な作業をしたくない方は、以下の純セレブ堂の組み立てキットをお買い求めください。(アフィリエイトではなく、ただリンクを貼っているだけです。( ^ω^ ) また、片岡さんや安冨さんからお金をいただくこともありません。)
純セレブスピーカー製作キット( ver.2 立方体モデル)純セレブ堂公式のキットです。
面倒な作業を省けるだけでなく、音楽家の片岡さんが実際にスピーカーに不調がないか検品済みという安心感があります。また、継続配信されるFacebookの購入者限定ページやメルマガなども付属します。キットとほぼ同じ構造で作りましたので、キットを購入される方も以下の内容は参考になると思います。
スピーカーユニット検品の鬼
それが俺、それが俺さ〜♪なんかこいつら可愛いのう… pic.twitter.com/mWTTshKzYf
— 片岡祐介 (@Kinoko0427) July 31, 2019
まずは、純セレブスピーカーに使うスピーカーを用意します。
ダイソーで300円(税込324円)のスピーカーを購入しました。このスピーカーでなければならないというわけではなく、好きなスピーカーを入手したり、使わずに眠っているスピーカーなどを流用するといったことも可能です。
はじめて純セレブスピーカー作成に挑戦する人の多くは、このダイソーの300円スピーカーを使用します。
このような小型のスピーカーです。給電をUSB-A(USB-Cの最新のMacBookシリーズなどから給電する際は、変換ケーブルの中継が必要です。)で行い、音声ケーブルをイヤホンジャックに接続して音を出します。
左側に置くスピーカーの背後には音量調整のダイヤルがあります。音量調整にはアンプ(増幅器)が必要になります。アンプで電子機器から送られてきた電気信号を増幅させ、それを振動体に送ることで音が鳴ります。そのアンプが小型ながら搭載されています。
振動体だけでは音量調整が出来ないのでアンプが必要ですが、電子機器の多くは音量調整を可能にする内蔵アンプがありますので、ない場合でも電子機器の方を操作すれば音量調整可能です。有線イヤホンにはアンプがありませんが、あれは電子機器側のアンプを使っているというわけです。
100円のスピーカーの多くはイヤホンと同様に、アンプ非搭載で電子機器依存になっています。
今回買った300円スピーカーには、アンプが搭載されています。
超小型のダンボールをホームセンターで買いました。80円くらいでした。
郵便局やヤマト運輸営業所で、100円で60サイズのダンボールが買えるので、「ちょっと高いかな〜」と思いました。まあ、品質の良い新品のダンボールが買えたので良しとします。
左右それぞれ背面4箇所のネジを外し、ケースを開けます。
その後にスピーカーの振動体ユニットだけ取り外し、導線2本を振動体ユニットから外して、完全に切り離します。振動体が独立した状態が上の画像です。
取り外した振動体以外は、今後の工程で使うことがありません。
磁石(銀色の円形部分)が大きめで、300円という価格の割に結構立派なスピーカーだと巷では評判のようです。
振動体ユニットを切り離した後は、それが入るようにダンボールに円形の穴を開けます。
半径25mmの穴を開ければピッタリです。
普通のスピーカーとは異なり、上に向けることを考慮した位置に穴を開けています。
スポッと穴に振動体ユニットを入れました。スピーカーらしくなってきましたね。
こんな感じで差し込むだけです。純セレブスピーカーでは、振動体ユニットを固定しないので、差し込んだだけの状態で鳴らすことになります。
基礎部分は完成しました。
あとは、導線を振動体ユニットにハンダ付けし、アンプに繋ぐだけです。アンプと接続が完了すればスピーカー完成です。
アンプは300円スピーカー時代に内蔵していたものを使っても良いですし、好みのアンプを使うことも出来ます。 純セレブスピーカーを作る人の多くは、3,000円くらいのアンプをAmazon等で別途購入されています。私もそうしました。
導線(オーディオケーブル)を振動体ユニットのプラス、マイナスそれぞれにハンダ付けしました。ハンダ付けは簡単なようで結構難しいです。あんまり美しくハンダを盛ることができませんでしたが、一応導線を固定できました。
最近は、基板づくりやハンダ付けなどの殆どは、中国などで安い労働力を用いて行われているので、日本ではこういった作業を普段からされている方は少ないかもしれません。
数十年前は、大田区や東大阪市などの小さな町工場が、ラジカセ等の基板のハンダ付けを一日中やっているというのも多くあったと思います。今はそういうことは殆ど中国に受注していると思うので、ハンダのあのヤニの臭いは街から減りつつあると思います。
ハンダ付けも大体はロボット化してるから、中国でも人がやるのは少ないかな?
Amazonで3,000円くらいのアンプに、左右それぜれプラスとマイナスの導線をねじ込んで完成です。音量はアンプで調整します。 このアンプは、Bluetoothにも対応しており、イヤホンジャックのない iPhone 7 以降でも使用可能です。
ガッチリと硬い箱に固定する既存のスピーカーとは異なり、音に緊張感はなく自然にのびのびと鳴っているように感じました。なかにクシャクシャっとした紙くずを入れているので、それが優しく音の波を流すといった感じで良い効果になっているような気がします。
とりあえず、今回はこの辺りで
皆さんも興味あれば作ってみては